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おいしい英国レシピ Vol.4 Banana chocolate cake

今回はバナナ・チョコレートケーキのレシピです。

バナナもチョコレートも、性別・年齢を問わず、世界中で愛されている食べ物ですね。そこで、レシピの材料に出てくるチョコレートについて少し詳しくお話しようと思います。

チョコレートは、どんな食べ物ですか。もちろん、“甘くて美味しい食べ物”と誰もが異口同音に答えることでしょう。実はチョコレートは歴史有る、少し考えさせられるような意味を持った食べ物なのです。
チョコレートはなんと、今から4千年も前には存在していたようです。

紀元前1900年初頭に、メソアメリカ(メキシコ南半部、中央アメリカを含む地域)の古代人が、熱帯雨林地域でカカオを耕作し、そしてそれを発酵→焙煎→すり潰して粉末状にし、水、バニラ、ハチミツ、チリペッパーや他のスパイスを加えて、泡状の飲み物として煎じていたようです。オルメカ、マヤ、アステカ文明では、カカオは元気を出したり、気分を高めたり、妙薬であったことから、神秘的で霊的な要素を持つ食料と信じられ、カカオを神として崇拝し、戦士、聖職者、高貴な人の神聖なセレモニーのために保存されていたそうです。ゆえに、カカオの木はラテン名で“Theobroma cacao”とされており、“神の食料”を意味するそうです。

そして時代は14世紀、アステカ人がメソアメリカを支配していた頃、文明の中心であった中央メキシコは乾燥地でカカオが育たなかったため、とても価値ある物としてとらえられ、マヤ人との貿易ではカカオを貨幣代わりに使用されたそうです。例えば、16世紀には一羽の七面鳥を100個のカカオ豆で購入していたとの記録があります。また、コンキスタドール(メキシコ、中央アメリカ、ペルー文明を征服したスペイン人)にとっても、カカオは贅沢、冨と権力の象徴であり、スペインの限られたエリートだけが手に入れていたそうです。

そんな価値のあるチョコレートは、1615年にスペインのフェリペ3世の娘が、フランスのルイ13世と結婚し、チョコレートをフランスに持ち込んだのをきっかけに、急速にヨーロッパ王宮に広がり、健康によい不老不死薬として貴族に消費されていました。ヨーロッパの権力者達は、彼らのチョコレートに対する欲望を満たすために、赤道近くの地域に植民地農場を設立しました。

そんな折、ヨーロッパ探検家によって持ち込まれた病気により、メソアメリカの労働人口は激減したため、チョコレート産業の維持と労働力の確保のため、アフリカ人を奴隷として輸入したそうです。悲しくも奴隷貿易ということですね。

現在では、もちろん奴隷貿易という概念はなくなったものの、アフリカのチョコレート産業の地域では、子供の強制労働が問題になっています。まだ7歳~15歳くらいの就学時の子供達が、安い値段でチョコレート農場に売り飛ばされ強制的に働かされていることが社会問題になっています。

平和な日本に住んでいると、チョコレート=甘くて美味しい食べ物としか思いつきませんが、こうしてチョコレートの背景を見ていくと、ただの美味しい食べ物から、歴史ある意味深い、そして考えさせられる食べ物に変わったのではないでしょうか。
※カカオの実(参考まで)

カカオの実.01

(材料)
・65g 無塩バター(湯せん溶かし、冷ましておく)
・115g グラニュー糖
・115g 薄力粉 + 6g ベーキングパウダー
(あらかじめ合わせてあらかじめふるっておく)
・1/4tsp ベーキングソーダ
・3Tbsp ココアパウダー
・65g チョコレートチップ
(チョコレートチップが無ければ、板チョコレートを包丁で1㎝角に切る)
・130g 熟したバナナ(皮をむいた重さ)
・2個  卵(卵黄と卵白に分ける)
・50ml 牛乳

トッピング
・65g ミルクチョコレート
・65ml サワークリーム

1.オーブンを160度に予熱し、パウンド型にベーキングシートを敷く
2.大きいボールに、グラニュー糖、薄力粉(+ベーキングパウダー)、ベーキングソーダ、ココアパウダー、チョコレートをまぜる
写真1.01
3.別のボールにバナナを入れ、フォークの背で潰し、卵黄を2個加えて混ぜ、バター、牛乳も加えて混ぜる
写真2.01
4.卵白2個分を角が立つまで泡立てる
写真3.01
5.3のバナナ類を②の粉が入ったボールに入れ混ぜ、1/4の泡立てた卵白を入れてよく混ぜたら、ゴムべらに持ち替え、残りの卵白も入れてざっくり混ぜ合わせる
写真4.01
写真5.01
写真6.01
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6.パウンド型に流し入れ、160度に温めたオーブンで約50~55分焼く
写真8.01
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7.トッピングを作る~ボールにチョコレートとサワークリームを入れて湯せんにかけて溶かしたら、ケーキに塗れるくらい固まるまで冷蔵庫で冷やす。その後ケーキに塗る
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写真12.01

現在世界中で食べられている固形状のチョコレート、これは1847年にイギリスのJ.S. Fry & Sonsというチョコレートの会社が、ココアバター・ココアパウダー・砂糖から固形状のチョコレートを作ったのが始まりだそうです。

そんなイギリスとも関係のあるチョコレートを使ったバナナ・チョコレートケーキを是非お試し下さい。

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