おいしい英国レシピ No.13 Marbled Chocolate cake

今回はマーブルチョコレートケーキです。

Marble(マーブル)= まだら模様?と訳しそうですが、辞書によると、名詞では大理石・大理石模様・おはじき・正気、動詞では、大理石模様にする・肉を霜降りにするという意味があるようです。
霜降り肉がmarbled beefと英訳されると、霜降り牛のイメージが少し変わりそうな気がするのは私だけでしょうか。

さて、大理石模様のケーキと訳されるマーブルケーキは、1869年にアメリカのレシピ本に掲載されたのが始まりと言われています。
そのレシピは、濃いダークな色を出すために、黒い生地の方には、黒系の砂糖やスパイスであるブラウンシュガー、モラセス(糖蜜)、クローブ、オールスパイス、ナツメグが加えられていたようです。

その30年後の1899年にはイギリスにもレシピが伝わり、多彩な色のマーブルケーキが作られました。
そのレシピによると、プレーンの生地は3つに分けられ、一つはコーヒーとバニラ、二つ目にはパイナップルと、黄色の着色料、三つ目にはストロベリーのジャムと洋紅色の着色料が加えられ、焼かれたそうです。
現在のチョコレート(ココアパウダー)を使ったレシピは、第二次世界大戦が終わった1946年以降に広く知られるようになったようですよ。
初期のスパイスが効いたマーブルケーキ、そして、イギリスで作られていたイチゴとパイナップルのフルーティーなマーブルケーキを一度は試してみたいですね。

今回ご紹介するレシピは、広く知れ渡っているチョコレートを使ったマーブルケーキです。
プレーンの生地には、チョコレートと相性がいいオレンジの皮と果汁を加えているので、ほんのりオレンジ香るマーブルチョコレートケーキになります。
また、マーブル模様は、作る人によって、そして作る度に違うので個性が表れ、目でも楽しめると思います。是非お試し下さい。

Marbleという言葉が出てきて思い出しましたが、ロンドンの中心部にマーブル・アーチ(Marble Arch)というものがあります。
名前の通り、大理石でできた門で、1827年にジョンナッシュ(John Nash:1800-1830において活躍した建築家、バッキンガムパレス、トラファルガー広場など建築多数)によってデザインされ、バッキンガム宮殿の入り口として建てられました。
しかし、宮殿の増築のため(女王のコーチが入らなかったためという説もあるようです)、1855年に現在の場所(ロンドンで大きなジャンクションPark lane・Edgware Road・Oxford Street)に移されたそうです。

(材料)22㎝×9.5 高さ7㎝のパウンド型
・150g 食塩不使用バター ※常温に戻しポマード状にしておく
・150g グラニュー糖
・3個  卵 ※常温に戻しておく
・150g 薄力粉 + 5g ベーキングパウダー ※あらかじめ合わせておく
・1個 オレンジの皮(削り落とす)
・2tsp オレンジの果汁
・50g  ビターチョコレート
・2tsp ココアパウダー

1.オーブンを170度に予熱し、パウンド型にベーキングシートをしく
2.ボールにポマード状のバターとグラニュー糖を入れて、ハンドミキサーで白っぽく、軽くなるまでかき混ぜる
写真1.1
3.常温に戻した卵を一つずつ入れて、ハンドミキサーでよくかき混ぜる
※卵を常温に戻していないと、生地が分離するので注意する。もし分離してしまった場合は、分量分の薄力粉を小さじ1加えて混ぜると生地が元の状態に戻る
写真2.1
4.薄力粉とベーキングパウダーを合わせたものをふるい、混ぜる
写真3.1
5.3の生地を二つに分け、一方にはオレンジの皮と果汁を加える
写真4.1
6.チョコレートを湯せんにかけて溶かす
※湯せんにかけて溶かす際、ボールの底がお湯にあたらないようにする~あたるとチョコレートの風味が損なわれる
写真5.1
7.溶かしたチョコレートとココアパウダーを、オレンジの入っていないもう一方の生地によく混ぜ合わせる
写真6.1
8.白と黒の生地を交互にパウンド型に入れ、マーブルを作るために、割りばしでざっくりかき混ぜる
写真7.1
写真8.1
写真9.1
9.170度に予熱したオーブンで約1時間焼き、ラックの上で冷ます
※竹串をさして何もついてこなければ焼き上がり
写真10.1
10.出来上がり
出来上がり4.1

【Kanako公式HP】

Food culture and society

※現在新HPへ移行中のため、上記リンクは繋がりません。
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