「本場」アフタヌーンティの意外な落とし穴

本場の英国アフタヌーンティを楽しもう!

……イギリス旅行でよく見かける人気のツアープランですね。
紅茶はイギリス土産の定番ですし、ロンドンのホテルは、アフタヌーンティに訪れる観光客でいっぱい。

しかし「本場の紅茶」に期待しすぎると、そこには意外な落とし穴があったりします。

基本はティーバッグ!

実は、イギリスで飲むお茶はほとんどが「ティーバッグ」
お店でも例外ではありません。

三段トレイと一緒に銀製ティーポットで出てくる紅茶も、中をのぞけばティーバッグだったりするのです……。
私の経験した範囲で言えば、ロンドンの高級ホテルのお値段数十ポンドのアフタヌーンティも、湖水地方のティーサロンも、ローカル都市のクリームティも、ほぼ全てがティーバッグの紅茶でした。
茶葉から淹れた紅茶に出会ったのは、2~3回程度でしょうか?
その場合は「うちはティーバッグ不使用です!」と大きく宣伝していましたが、逆に言うと、普通に出会う紅茶は全てティーバッグ使用だと思った方がいいでしょう

気になるアフタヌーンティーのお値段は、場所場所によってまちまちですが、25~40ポンドくらいです。
ケンジントン宮殿隣のオランジュリーのアフタヌーンティーが26ポンドほど、リッツカールトンホテルが42ポンドほどでした(注:あくまで当時の価格です)。

なお、記事の写真は、デヴォン南部の小さい村にあるビーチ沿いの紅茶専門店のクリームティーで、紅茶とスコーンで5.2ポンドでした。

日本人はビックリ、紅茶大国は「ティーバッグ大国」

えー、ティーバッグなの……と、ちょっと肩すかしな気分になりませんか?(私はなりました!)
調べてみると、「紅茶大国」イギリスで飲まれる紅茶の、実に96%がティーバッグなのだとか
同調査でアメリカのティーバッグ率は90%ですから、何とそれよりも高いんですよ!

日本はというと、緑茶を急須で淹れて飲む人が9割にのぼるそうです。
「えっ、茶葉から淹れてくれないの?」と意外に思う人が多いのも、当然かもしれません。
そもそも日本で、「うちの緑茶はティーバッグ不使用です」というのが売り文句になるか?と考えると……やはり、手抜きの感はまぬがれませんよね。

イギリス人の気質にあってしまったティーバッグ

イギリスでティーバッグがここまで爆発的に広まったのは、第二次世界大戦の後だとか
アメリカからやってきた発明品が、イギリスの紅茶スタイルを完全に変えてしまったんですね。
元のアメリカを追い越す勢いでティーバッグに流れてしまったのは、飲食に手を抜きがちなイギリス人気質の反映なのか
今や、イギリスで1年に消費されるティーバッグは550億個にもなるそうです

そんなわけで、イギリスで紅茶を楽しむ時には、「基本的にティーバッグ」だと思ってください!
もし、「ぜひ茶葉から淹れた紅茶が飲みたい!」という場合は、事前に念入りにチェックするか……いっそ日本のティーサロンの方が確実かもしれません

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