イギリスの大学院で勉強するってこういうこと-2

こんにちは、おつみんです。
今回は私が通っている大学院のコース内容についてお話したいと思います。

私が現在通っているコースは、University of East Anglia(イーストアングリア大学)のApplied Translation Studies(応用翻訳学)というコースです。
翻訳学は日本ではあまり馴染みがないと思いますが、翻訳が学問的にどのように発展し、実践的な場面でどのようにその理論が当てはめられてきたのかを勉強する学問です。

具体的な時間割

私が今学期に取っているモジュールは、翻訳の理論を勉強する授業(Translation and Theory)、翻訳の方法や使用される理論がテキストや翻訳の分野によってどのように変わるかを勉強する授業(Translation in Context)、そして大学院で勉強するのに必要なスキルを学ぶ授業(Academic Research and Skills)の3つです。

そして、今学期の私の時間割はこんな感じです。

13:00-15:00 Translation and Theory (Seminar)
11:00-12:00 French (Oral)
13:00-15:00 French (Seminar)
9:30-11:00 Translation in Context (Workshop)
14:00-15:00 Academic research and skills
15:00-17:00 Translation in Context (Seminar)

 

前回1つの授業はレクチャーとセミナーに分かれているとお話しましたが、私のコースは特殊で、レクチャーとセミナーが一緒になっています(その代わり1つの授業は2時間です)。
つまり授業は週に3コマしかありません!
(私は単位認定されないフランス語の授業もとっているので週に5コマですが)

しかし、Theoryの授業で読む文献は、哲学や言語学など様々な分野の学者が翻訳について自分の見解を書いた難しい内容のものが多く、リーディングには案外時間がかかります。
またContextの授業では毎週リーディングの他にコースワークがあり、その課題を木曜日の朝のワークショップの時間に発表するので、その準備にも時間がかかります。
というわけで見かけよりも毎週忙しいというのが実際のところです

このコースでは、翻訳研究の対象にするペア言語の片方は必ず英語にするという決まりがありますが、英語とペアになっている限りもう一方はどの言語でも構いません。
現在私のクラスには日本語、中国語、イタリア語、スペイン語、ポーランド語、ルーマニア語、ギリシャ語、カザフスタン語を英語のペア言語にしている生徒がいて、とても多様な環境だと思います。
授業やワークショップでそれぞれの言語での翻訳がどのようになされるのかを聞いたり、文化的な違いがどのように翻訳に現れたりするのかを発見できるので面白いですよ

出される課題について

さて、気になる課題ですが、Contextの授業では中間エッセイではなくポートフォリオとして5種類のテキストを翻訳する課題が出ました。
実は先日深夜12時まで図書館にこもって完成させたところです(なんと私の学校では図書館が24時間空いています!)。
この課題のいいところはプロの翻訳家の方に添削してもらい、フィードバックをもらうことができるところです
実践的なスキルも磨くことができるのでとても有意義だと思います。

そして学期末には、ポートフォリオで行った翻訳に対する5000 語のエッセイと、そのアウトラインを発表するプレゼンテーションがあります。
Theoryの授業の方は既存の翻訳作品に対し、翻訳理論を用いた分析をする5000 語のエッセイを提出しなければなりません。

5000 語のエッセイ2つがどのくらいの分量かというと、修士論文の目安が私のコースでは12000 語なので、だいたい修士論文を1つ書くのと同じくらいということになります
ありがたいことに2つのエッセイの締め切りがそれぞれクリスマス前と年明けに設定されていて2週間ほど間があいているので、寝る暇もないほど忙しくはならなさそうですが、今年は例年ほどゆったりとした年末にはならなさそうです。

次回は、生活に必要なものはなんでも揃っている私の大学のキャンパスの様子についてお話ししたいと思います。

では!



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