Rosalie

おいしい英国レシピ No.14 Madeira cake

No.14はマデイラケーキです。

マデイラケーキ???日本では聞き慣れないケーキの名前ですよね。
マデイラワインがたっぷりしみ込んだケーキ?それともマデイラ諸島発祥のケーキ?と思うかもしれません。
実はこのケーキの材料には全くマデイラワインは使われていません。
そして発祥地は“イギリス”。

では、なぜそのような名前が付けられたのでしょうか。
このケーキが作られた18世紀・19世紀のイギリスでは、甘くてアルコール度数が高いマデイラワインが、デザートワインとして好んで飲まれていたそうです。
そのマデイラワインと共にサーブされていたのがこの(マデイラ)ケーキだったことから、マデイラケーキと呼ばれているそうですよ。

マデイラワインと共に食べられた当時のケーキは、1845年に出版されたEliza Actonの「Modern Cookery for Private Families」とう本にレシピが掲載されており、作り方は若干違うものの、材料は今回ご紹介するレシピとほとんど同じです。

今から170年前のレシピはこちらになります
新鮮な卵4個を白く軽くなるまで泡立てたら、6ounce(1ounce=28.3g)のふるった砂糖をゆっくりと入れ混ぜ、その次に6ounceの小麦粉をふるって入れてよく混ぜる。
その後、4onceの溶かしバター、レモンの皮を削って入れ混ぜたら、最後に1/3tspのベーキングソーダを入れて良くかき混ぜ、オーブンで約1時間焼く。
卵を白っぽくそして軽くなるまで泡立て、また溶かしバターを加える過程は、現在のスポンジケーキと作り方が似ていますね。

そして、現在のレシピは今回ご紹介するレシピになります。
レモンの皮を生地に入れるのは今も昔も変わりませんが、ケーキの上にスライスしたレモンの皮を置いて焼いているので、焼いている間香ばしいレモンの香りが漂いますよ。
また、小麦粉が若干多いのでしっかりとした生地になります。
マデイラワインがあれば是非一緒にお召し上がり下さい。
もちろん紅茶でも相性抜群ですよ。

※マデイラ諸島にはオリジナルのケーキがあり、“bolo de mel(ハチミツケーキ)”と呼ばれている、少し黒くて、スパイシーで、とても甘いケーキのようです

(材料)18㎝型
150g バター(食塩不使用)*常温に戻し、ポマード状にしておく
150g 三温糖 *グラニュー糖より少しコクがでます
3個  卵*常温に戻しておく
2個 レモンの皮(1個:生地用~細かく削る 1個:飾り用~ピーラーで皮をむく)
230g 薄力粉 + 1小さじ ベーキングパウダー(あらかじめよく混ぜておく)
3~4大さじ 牛乳

1.オーブンを170度に予熱し、18㎝のケーキ型にベーキングシートを敷く
2.大きいボールに、ポマード状にしたバターと三温糖を入れ、ハンドミキサーで白っぽく、軽くなるまでよく混ぜる

3.常温に戻した卵を1個ずつ入れて、ハンドミキサーでよくかき混ぜる
※冷蔵庫から出してすぐの卵を使うと、生地が分離しやすくなるので、卵は常温に戻して使う。分離した場合は、分量中の薄力粉大さじ1を加え混ぜ分離を戻す

4.レモンの皮1個分を削って入れる

5.薄力粉・ベーキングパウダーをふるって入れて、ゴムベラで混ぜる

6.牛乳を大さじ4加えて混ぜて、生地をやわらかくする
※ゴムベラで救い上げた際、ポタッと落ちる程度の固さ

7.型に流して、170度に温めたオーブンで30分焼く

8.オーブンからケーキを取り出し、ピーラーでむいた皮をのせて、再びオーブンに入れ
て約30分焼き、ラックの上で冷ます
※竹串を刺して何もついてこなければ、焼き上がり


9.出来上がり

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