Rosalie

おいしい英国レシピ No.45 Easter biscuits(イースタービスケット)

“イースター”日本ではあまり馴染みのない言葉でした。

しかし近年、この時期になるとスーパーやお洒落なデリカッセンで、イースターグッズ例えば卵やひよこ、うさぎをかたどった食べ物や置物を見かけませんか。

そもそもイースターって何?と思われる方もいるかもしれませんね。
イースターはキリスト教徒にとってクリスマスと同じくらい重要な祝日です。
日本語でいうと“復活祭”を意味するのですが、十字架にはりつけられて亡くなったイエスキリストが、3日目によみがえったことを祝うことです。
復活祭は神聖な週の終わりを示し、つまり四旬節(※)の終わりを意味します。

それでは、イースターはいつなのでしょうか。
日付は固定しておらず毎年変わるようです。
西方教会、東方教会によっても日付が異なりますが、いずれも3月22日~4月25日の間の日曜日に祝われます。
ちなみに今年は、4月20日になります。

そのイースターを象徴しているのが、卵やうさぎやひよこ。
これにはちゃんと意味があるのです。
卵の殻を割ってひよこが出てくる様子は、キリストが死という殻を割ってよみがえること、つまり新しい生命を意味するようです。
また、ウサギは、繁栄・多産を意味する動物とされています。

イースターについて少し分かったところで、イースタービスケットの紹介です。
このビスケットはイギリスの西部が起源とされています。
諸説ありますが、その西部はどうやらイングランド南西部のサマセット州のセッジモア(Sedgemoor)という地域です。
ビスケットはしばしばケーキと呼ばれているようで、Sedgemoor Easter Cakesが、イースタービスケットと同じレシピになります。
その特徴は、ミックススパイスとカレンツ入った、少し大人向けの香ばしいビスケットです。
ウェールズケーキにどことなく似ているかもしれませんね。
ミックススパイスが無い場合は、シナモンやナツメグで代用して頂いてもいいかもしれません。

今年の4月20日のイースターはイースタービスケットと紅茶で祝ってみてはいかがでしょうか。

※灰の水曜日(Ash Wednesday)から復活祭(Easter)までの40日間で、復活祭に供えてカトリックの信者が断食を行う期間。(k(No.21Pancakeもご参照下さい)

(材料)約6~7㎝の抜型 40枚分
100g グラニュー糖
100g 食塩不使用バター(常温に戻しやわらかくしておく)
1個 卵
小さじ1/2 ベーキングパウダー
250g 薄力粉
小さじ1 ミックススパイス(無ければ、小さじ1/3 ナツメグ 小さじ2/3 シナモン)
※ミックススパイスについては、No.15バラブリスを参照
大さじ2 牛乳
80g カレンツ
少々 グラニュー糖

1.オーブンを200度に予熱し、オーブン板にベーキングシートをしく
2.ボールにグラニュー糖と食塩不使用バターを入れて、泡だて器で白っぽくもったりするまでかき混ぜる

3.卵を加えて全体にいきわたるように泡だて器でかき混ぜる

4.ベーキングパウダー、薄力粉、ミックススパイスを加えてゴムベラでざっくり混ぜる

5.牛乳を加えてゴムベラでざっくり混ぜたら、手でかるくこね、カレンツを加え、よくこねる



6.作業台に粉をし、5を綿棒で4㎜の厚さにのばし型抜きをする


7.ベーキングシートをしいたオーブン板に6をのせて、予熱したオーブンで(まわりが少し茶色尽く程度まで)約12分焼く

8.焼きあがったらすぐに、グラニュー糖をかける

9.完成

【Kanako公式HP】

Food culture and society

※現在新HPへ移行中のため、上記リンクは繋がりません。
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