イギリスの料理がまずい、という「常識」を、在住の長い人からも聞くのは意外なものです。
家庭料理はそれなりに美味しいし、スーパーマーケットには日本では手に入らない食材がたくさんあるからです。
そこで今回は、私の好きなイギリス食材を披露してみましょう。
3位 ブリティッシュ・チェダー(チーズ)
この、無骨で素朴なナチュラルチーズはコクがあってそのままバゲットに載せて食べてよし、熱で溶かしてチーズソースを作って野菜に絡めてよし、です。
そもそもナチュラルチーズというものは熱を加えれば解ける、という事実を私はイギリスに住むまで知りませんでした。
日本では、溶けるチーズは「とろけるチーズ」などとして売っています。
なぜなら日本のチーズは加工(プロセス)チーズが主流で、ナチュラルチーズはものすごく高価なのです。
ナチュラルチーズを気軽に楽しめないのは不幸なことです。
2位 スケート
スーパーの鮮魚コーナーでピンクの扇状の「魚のひれ」っぽいものを見かけたら、それはエイです。
英語で「スケート」といいます。
白身魚で、塩こしょうをして小麦粉をつけてソテーにします。
ピンクが鮮やかで新鮮さが目でよくわかります。
やわらかい魚肉でクセもなく、おいしいです。
日本でも北のほうで見かけるという未確認情報はありますが、少なくとも東京ではお目にかかれません。
時々モーレツに食べたくて夢にまで見ます(笑)。
一切れ200〜300円。
庶民的な魚ですね。
1位 ムール貝
これもスーパーで網に入って売られています。
1ネットで30〜40個くらい、500円以下で買えます。
もちろん活きた貝です。
日本でお目にかかる、あの調理済みの縮こまった堅い貝ではありません。
丁寧に洗って海藻などの付着物をとり、パセリの茎とオニオンを入れて白ワイン蒸しにします。
ぷりぷりした貝の肉と香りが素晴らしいです。
2個目からは食べてしまった貝をピンセットのように使って次の貝肉をつまんで食べるのが流儀です。
ムール貝はベルギーなどの名物料理ですが、イギリスでも養殖していて、リーズナブルな値段で高級料理が楽しめます。
こちらも夢に出てきます!
番外編 ザリガニ
ザリガニは「クレイ・フィッシュ」と呼ばれて、朱と白の鮮やかな魚肉ながらまったくコクも香りも味もしない不思議な食感です。
これをルッコラといっしょにマヨネーズと和えたものがサンドイッチに挟んで売られているのがすごく美味しいです。
お値段は2切れで500円程度とお高めですが、イギリスでのオフィスのランチはほとんど毎日これでした。
「クレイ・フィッシュ」というから最初は何かの魚かと思いましたが、あとで「ザリガニ」と知り、いささか驚きましたが泥臭さもないので、好物のひとつになりました。
いかがでしたか?
日本にはあまりない食材もありますので、イギリスに来た時には、ぜひ味わってみてくださいね。
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