このレシピは、生のショウガ、そしてイギリスのゴールデンシロップ(Golden syrup)を使ったレシピです。
ショウガというと、中東やアジアというエキゾティックなイメージが強いですね。
それもそのはず。約5000年前に東南アジアで栽培されたのが始まりと言われています。
イギリスのティータイムにショウガが欠かせなくなるまでの歴史
古代のインド人や中国人にとっては、ショウガは慢性的な病気に効く強壮効果のある食べ物とみなされていました。
そのような薬効から、スパイスとして使われるようになったのは、11世紀。
バターミルクの味付けとしてショウガが加えられていたそうですが、お肉などの料理に使われるようになったのは、200年も経ってからのことだそうです。
その後、マルコポーロがショウガを東アジアから持ち帰ったことにより、西欧に広がったとも言われています。
イギリスでもショウガを使ったお菓子で有名なのが、ジンジャーブレッドマン。
こちらは、今でいうジンジャークッキーです。
エリザベス女王(1533~1603)が王宮に招いたゲストを象って作ったのがジンジャーブレッドマンの始まりと言われています。この頃から、イギリスではショウガはお菓子にも加えられるスパイスとして使われるようになったのですね。
ジンジャーブレッドマンの他、イギリスのスーパーのお菓子の棚には、ジンジャーショートブレット、ジンジャーチョコレート、ジンジャーケーキ、そしてジンジャーティーと挙げればきりが無いほど、イギリスのティーには欠かせないお菓子になっています。
そして、ゴールデンシロップとは、サトウキビから砂糖を精製する過程においてできる糖蜜のこと。これが無駄にならないようにと、砂糖精製会社をしていたAbram Lyleがゴールデンシロップとして発売したのは1881年。今から約130年以上も前からお菓子やお料理に使われている歴史あるシロップです。
レシピのご紹介
今回ご紹介するレシピは、ショウガがほのかに香り、ゴールデンシロップを使うためとてもスティッキーな出来上がりになります。イギリスでは、スパイスを数種類使うことから、主に冬(クリスマス用)に作られることが多いようです。
(材料)(18㎝の型)
・70g ショウガ ※皮をむいた際の分量
・130ml ゴールデンシロップ(ハチミツでも代用可)
・100g グラニュー糖
・130ml サラダ油
・180g 薄力粉
・1/2tsp シナモンパウダー
・1/4tsp クローブパウダー
・1/4tsp ブラックペパー
・125ml 水
・1tsp ベーキングソーダ
・1個 卵(室温)
1.オーブンを180度に予熱し、型にベーキングペーパーを敷く
2.フードプロセッサーでショウガを細かくする(フードプロセッサーが無い場合は、包丁でみじん切りに)
3.大きなボールに、ゴールデンシロップ、グラニュー糖、サラダ油を入れて混ぜ、中くらいのボールには、薄力粉、シナモン、クローブ、ブラックペッパーを入れて混ぜる
4.鍋に水を入れ沸騰させたら、ベーキングソーダを加えて混ぜ、それをゴールデンシロップの混ぜ物に加えていき、ショウガも加え混ぜる
5.4に粉類をふるい入れ、混ぜたら、卵を加えて混ぜる
6.型に流し、180度のオーブンで約1時間焼く(竹串をさして何もついてこなければok)
※型から外すタイミングとしては、手に取って熱くない状態。その後は、ラックにのせて完全に冷ます
18㎝の型を使って焼いてますが、フィナンシェ型、マドレーヌ型を使って焼くと、焼き上がりの表面が多くなり、さらに香ばしく焼けますよ。
→日本では手に入らない「バターミルク」の代用案も載っているVol.2 バナナブレッド(Banana bread)
※現在新HPへ移行中のため、上記リンクは繋がりません。
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