おいしい英国レシピ No.50 Fat Rascals

今回はファットラスカルです。
どんなお菓子かというと、スコーンやロックケーキと似たような材料で作られていますが、食感と見た目は少し違い、スコーンとクッキーの間の食べ物と表現した方がいいかもしれません。

ファットラスカルは19世紀のヨークシャーでティーケーキとして知られていました。
イギリスの小説家のチャールズディケンズ(1812―1870:オリバーツイストやクリスマスキャロル等)はファットラスカルをノーザンバランドのsinging hinnyと表しました。
Singing hinnyとは、鉄板で焼いた、小粒の干しぶどう入りのスコーンです。
Singingとはフライパンで焼ける音、そしてhinnyはhoneyを表すイングランド北部の方言です。
また、このお菓子は、ピート(泥炭:植物が沼沢地で半ば腐敗したもの)の火により鍋で焼かれていたそうです。
ピートはスコッチウイスキーを作る際に使用されますよね。
当時はもしかしたら、ピートが香るファットラスカルでウイスキーとの相性が良かったかもしれません。

元々このお菓子は、残ったペーストリーに砂糖をまぶし、干しぶどうをのせて丸めて焼いた、少し厚めのフラットケーキだったそうです。
ヨークシャー以外の地域にはあまり広まりませんでした。

しかし、1983年にヨークシャー北部にあるBetty’s Café Tea Roomsで紹介されて以来、広く知られるようになったそうです。
Betty’s Caféで作られるファットラスカルは、ぽっちゃりしたフルーツスコーンの上に、チェリーとアーモンドで顔が描かれており見た目がとても可愛らしいです。
瞬く間に人気になり、今では年間375,000個も売られるベストセラーの商品になっています。
ノースヨークシャーに行く機会があれば、是非立ち寄ってみて下さい。

それでは、レシピの紹介です。
注意点は、牛乳を生地に混ぜる際、分量分をすべて使い切らないようにしてください。
耳たぶの固さになるよう調整しながら入れ、残りはデコレーションの前に刷毛で塗り、つや出しとして使います。
オレンジやレモンの皮がたっぷり入っているので、シトラス風味の紅茶と一緒に頂けば相性抜群ですよ。

(材料)直径7㎝×8個分
200g 薄力粉
8g ベーキングパウダー
80g 食塩不使用バター
65g グラニュー糖
2/3個分 オレンジの皮
2/3個分 レモンの皮
小さじ2/3 シナモンパウダー
小さじ1/3 ナツメグパウダー
100g ミックスドライフルーツ(カレンツ、レーズン、サルタナ等、それそれ均等に)
1個 卵
40ml 牛乳

(トッピング)
アーモンド 24粒
ドレンチェリー 8個

1.オーブンを200℃に予熱し、トレイにベーキングシートを敷く

2.薄力粉とベーキングパウダーをボールに入れ泡だて器でよくかき混ぜてから、ふるう

3.2㎝角に切ったバターを指先で薄力粉と混ぜ合わせ、パン粉のようにボロボロの状態にする

4.砂糖、オレンジ・レモンの皮、ドライフルーツ、スパイスを入れて泡だて器でよくかき混ぜる

5.牛乳と卵を混ぜ合わせたら、4に少しずつ加えゴムベラでざっくり混ぜる

※牛乳・卵の液体は全部入れない、つや出し用にとっておく

6.手で軽く混ぜて一塊にしたら8等分し、一つずつ軽く丸めてベーキングシートの上に並べる

7.丸めた生地を手で軽く押し、2㎝の高さにしたら、残っている牛乳・卵を刷毛で塗る

8.ドレンチェリーとアーモンドを置いて、予熱したオーブンで約17分焼く

Kanako

【Kanako公式HP】
Food culture and society

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