おいしい英国レシピ No.40 Apple crumble

今回はアップルクランブルです。

アップルクランブルの“クランブル”はイギリス生まれのもので、甘いお菓子用と、お食事用があります。
お菓子用はたいてい煮込んだフルーツの上に薄力粉・砂糖・バターで作られたクランブルがかかっていますが、お食事用は煮込んだお肉や野菜の上に、クランブルがかけられています。
お食事用のクランブルは砂糖の代わりにチーズが使われているので甘くはありません。
そのクランブルはオーブンでサクサクになるまで焼かれ、お菓子・お食事両方とも温かい状態でサーブされるのが特徴です。

お菓子用のクランブルで使われる果物は、ルバーブヤチェリー、桃やグースベリーそしてプラムなど様々です。
それらの果物はイギリスでは季節を問わず1年中入手できますが、旬の果物を使って作るのが一般的になります。

このクランブルは、第二次世界大戦中とても流行っていたそうです。
というのは、クランブルはとてもお財布にやさしい経済的な食べ物であり、食料不足の際には最適なお菓子だったのです。
例えばパイを作るには多くのバターなどを必要とするのですが、クランブルは少量のバター、薄力粉、砂糖ですみ、またそれらの3つの材料の配給が減らされた際はパン粉やオートミールが加えられるなどして嵩を増し、調理が工夫されていたようです。

ちなみにアメリカでもクランブルは人気がありますが、crumbleではなくcrispという単語が使われています。
イギリス英語でのcrispは、ポテトチップスとイメージしてしまうのは私だけでしょうか??

それではレシピになります。
リンゴをスライスしてクランブルをかけてオーブンで焼くだけ、というとてもシンプルなお菓子になります。
とても素朴なお菓子ですが、泡立てない冷たい生クリームをかけて食べたり、バニラアイスを添えたりすると、それぞれの温度差が意外と口の中で調和し美味しく頂けると思いますので、リンゴの美味しい今の時期に是非作ってお召し上がりください。

(材料)約22㎝のパイ皿
2個 リンゴ *大きめのもの、種類は何でもOK
1Tbsp グラニュー糖(三温糖)
少々 シナモンパウダー

~クランブル~
130g 薄力粉
85g  グラニュー糖(三温糖)
85g   食塩不使用バター *2㎝角にカットする

~サーブ用~
生クリーム*泡立てず、砂糖もいれずそのままの状態
(もしくはバニラアイス)

1.オーブンを190度に予熱する
2.クランブルを作る~大きめのボールに薄力粉・グラニュー糖(三温糖)、角切りにカットした食塩不使用バターを入れ、指先でバターをつぶしながら薄力粉・砂糖と混ぜていく
写真1.1
写真2.1
3.リンゴの皮をむき種を取ったら6等分にし、約1㎝にスライスにする
4.パイ皿にスライスしたリンゴを均等に置き、その後シナモンを全体に少しずつ、砂糖も全体に振りかける
写真3.1
5.2のクランブルを全体にまんべんなくのせる
写真4.1
6.あらかじめ190度に予熱したオーブンで約35~40分焼く
7.包丁が抵抗なくリンゴに刺さればオーブンから出し、サーブまで約10分落ち着かせ、その後生クリームと共にサーブする
写真5.1

【Kanako公式HP】

Food culture and society

※現在新HPへ移行中のため、上記リンクは繋がりません。
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