イギリス人と結婚する場合、たいていはどちらかの国で結婚します。
もちろんどちらの国で結婚してもいいのですが、結婚の方法や戸籍といった日本固有のシステムなどがあるので、どちらも同じ、とはいえません。
ちょっと比較してみましょう。
結婚するなら日本の方がカンタン
簡単さでいうなら、日本に婚約者を連れて来て、どこかの市役所か区役所で婚姻届を出せばおしまい、の日本がとっても簡単です。
もちろん、婚姻届には二名分の証人の署名・捺印が必要だし、日本人のほうは戸籍抄本も必要です(本籍があるところで婚姻届を提出する場合不要)。
でも必要な書類さえ揃っていれば、その場で結婚することができるんです!
ちなみに、日本でも戸籍を作る場合は、日本人のほうが戸主になります。
奥さんが日本人だったら、奥さんが戸主。
イギリス人の夫は奥さんの戸籍に入る形になります。
イギリスは手続きに時間がかかる
きびしさからいったら、イギリスでしょう。
イギリスでは結婚する際には夫か妻の在住地区の市役所に面談予約をとります。指定された日時に出かけていって、担当者と会っていろいろインタビューされます。職業とか、経歴とか。そして無事に「結婚の条件を満たしている」と思われた場合、1ヵ月間「公告」されるのです。官報に「マーク・フィリップスと山田花子は結婚を予定しているが、異議のある者は速やかに申し出よ」というわけです。
これは、二重結婚や偽装結婚などをあばくため、なのですが、現在では形骸化している感じです。
でも伝統ですからね、ひと月待つんです。
異議がないことを確認して、結婚式のアポイントメントをとる流れです。
結婚は特定の場所でしかできない
イギリスでは、もちろんチャールズ皇太子とカミラ・パーカー・ボウルズのように市役所で結婚することもできますが、認定を受けた結婚式場で結婚するのが一般的です。
認定を受けていない場所では結婚することができませんので注意が必要です。
式場が決まったら市役所に連絡を
式場となるのは、リゾートレストラン、学校、古城、古民家など結構いろいろな場所があります。
結婚式場が決まったら、市役所の担当者に連絡を入れます。
指定の時間に役所から2名程度の担当者が来て、式次第の間に、誓いの言葉、婚姻届けへの捺印、リング交換などを仕切ってくれます。
ただ、役人ですから牧師さんの恰好をしているわけでもなく、多くはスーツ姿の中年の女性が多い印象です(もちろん男性だっていると思いますが)。
彼らは場数を踏んでいるので、それこそ神父さんのようにすらすらと愛の誓いを確認し、婚姻をスムーズに、しかもウィットと感動に満ちた式次第で締めくくってくれます。
婚姻届は日本のような役所の書類とは異なり、おもむきのあるデザインの書類で、こちらにも2名分の証人のサインが必要です。
やはり日本で結婚→イギリスで届出がラク!?
統計があるわけではありませんが、日本で結婚して、海外の役所に届け出るケースが多いようです。
やはり公告でひと月待つ、という優雅な形式は、忙しい日本人にはじれったいのかもしれませんね。
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