今回紹介するケーキは、テイセンラップと呼ばれるウェールズのケーキになります。
このテイセンラップ、ウェールズの地名かと思われるかもしれませんが、ウェールズ”語”になり、cake on plateつまり、皿の上のケーキという意味で、皿の上で焼かれたケーキになります。
ウェールズ語?と思われるかもしれませんね。
ウェールズでは現在、英語と共にウェールズ語が公用語になっています。
ウェールズ語はケルト人により伝えられ、話すことが禁止された時代もあり消滅の危機にありました。
しかし、20世紀になるとウェールズ語の保存活動が活発になり、現在では小・中学校で教えられていたり、ウェールズ語のTV番組(BBC Wales)があるなど、5人に一人がウェールズ語を話せるほど復活しているそうです。
ウェールズでは言語ばかりでなく、食の復活・発展を促す活動も盛んです。
2014年6月には「Towards Sustainable Growth : An Action Plan for Food and Drink Industry」が立ち上げられました。
この活動は、2020年までに食品・飲料分野の販売を30%、70億ポンド増加させようということを目的にしています。
ウェールズは温暖な気候と土壌に恵まれ、農業は経済の推進力になっています。
生産された物は地元のみならず、ドバイ、ドイツ、フランスそして日本へと輸出し、生産・販売を拡大し、その食料供給に関わる雇用も生み出そうと言うことです。
要するに、地元産業の復活を食から発展させようということですね。
EU離脱が決まったイギリスでは、今後このように、地域を挙げての農業活動が盛んになってくるかもしれません。
盛んになることにより自給率も増加し、それと同時に雇用が増え、地元の人にとっては願ったり叶ったりですね。
さて、ウェールズのケーキは、以前バラブリスやウェルシュケーキをすでに紹介しましたが、いずれもドライフルーツが入り、とても作りやすく素朴なケーキばかりです。
今回のテイセンラップケーキも華やかさはないものの、どこか懐かしい風味です。
ナツメグを生地に混ぜて焼いているので、とても香ばしいお菓子になります。紅茶と共に午後のおやつにお召し上がり下さい。
(材料)20㎝マンケ型
110g 食塩不使用バター
225g 薄力粉
110g グラニュー糖
110g ミックスドライフルーツ(サルタナレーズン、オレンジピールなど)
小さじ2 ベーキングパウダー
小さじ1/2 ナツメグパウダー
2個 卵
150ml 牛乳
1.オーブンを180度に予熱し、型にバターを塗り、底面にペーパーを敷いたら側面にグラニュー糖をまぶす
2.大きいボールに薄力粉とバターを入れ、バターを指先で潰しながら薄力粉と混ぜ合わせ、パン粉状にする
3.グラニュー糖、ドライフルーツ、ベーキングパウダー、ナツメグを入れて、泡立て器で全体に行きわたるように混ぜる
4.卵を割り入れ、泡立て器で注意深く軽く混ぜ合わせたら、徐々に牛乳を加えてよく混ぜる
5.型に生地を流したら、予熱したオーブンで約35分焼く
※竹串をさして何もついてこなければ焼き上がり
【Kanako公式HP】
※現在新HPへ移行中のため、上記リンクは繋がりません。
筆者kanako様のプロフィールとお問い合わせは下記リンクのページをご利用ください。
この記事へのコメントはありません。