今回はイギリスのサマータイム(夏時間)についてお話しようと思います。
ヨーロッパでは常識ですが、日本では知られていないため、海外で生活する人は是非ご一読ください。
また、観光で訪れる人でも、知らないままだと、待ち合わせの時間に遅れる事になったり、電車や飛行機に乗り遅れたりするというトラブルも多々起こりますのでご用心!
そんな重要なお話なのですが、日本で知られてない以上、「サマータイムってそもそも何?」という方も多いので、まずは簡単にサマータイムの説明をします。
サマータイムがあると、どうなるの?そもそも、どうしてサマータイムがあるの?
まず、サマータイムになると何が起こるかを説明します。
簡単にいうと、時計が一時間早まります。
なんと、国全体で、です。
だから、知らない日本人は、待ち合わせの時間に遅れるというトラブルが起こるかもしれません!
では、なぜそんな事をするのでしょうか。
サマータイムがなんのために作られたのかを説明します。
大ざっぱにいうと、サマータイムとは、「経済を良くするための制度」です。
その方法として、時計を一時間早めます。
諺で言う、「早起きは三文の徳」と同じです。
ではなぜ「サマー(夏)」の時期なのかというと、夏の間は日の出ている時間(日照時間)が多くなるからです。
「日が長い」と、いろいろやれる事が増えますよね。元気も湧いてきます。
そんな活発な時期を活かして、皆で早く行動していこう!という制度になります。
早く行動した分、経済活動も早く動くから経済が良くなる!という事です。
※他にもいろんな効果がありますので、この理由が全てではありません。
イギリスのサマータイムとは
・いつからいつまで?
イギリスの場合のサマータイムはいつから始まるのでしょうか?
イギリスでは、3月の最後の日曜日に日付が変わった深夜1時から10月の最後の日曜日の深夜1時までがサマータイムになります。
イギリスのカレンダーには、サマータイムの始まりと終わりが分かるように、
「イギリスの夏の時間の始まり」(British Summer Time begins)と
「イギリスの夏の時間の終わり」(British Summer Time ends)とが書かれていたりします。
ちなみに、3月も10月も最後の日曜日といっても、年度によって、4週目だったり5週目だったりと変わります。
心配だなぁ…と不安に思われた方は、こちらのサイトで、翌年以降の正確な日付がチェックできます!
http://www.jisakeisan.com/summertime/london/
原則的には、サマータイムが始まる際には午前1時に時計の針が1時間先に進みます。
気をつけなくてはいけないのは、サマータイムが終わる際には午前2時に時計が1時間戻るということになります。
時計の針が進んだり、戻ったりとするわけですが、夜中に行われる事なので、みなさんが就寝している間に行われる作業です。
(夜勤の人は除きます)
・ウィンタータイム(冬時間)もあるの?
あります。
といっても、サマータイム(夏時間)以外の時期がウィンタータイム(冬時間)と呼ばれているのです。
つまり、普通の時間になるので、スタンダードタイム(標準時間)とも呼ばれます。
ちなみに、イギリスと日本の標準の時差は9時間と言われています。
サマータイムの間はここから一時間縮まって、8時間になります。
・皆どうやって時間を変更しているの?
そんな訳で、ちゃんと時間を変更しておかないと大変になる事が、分かっていただけたかと思います。
「変更するの忘れそう…」と心配になった方もいると思いますが、
最近ではデジタル化になっていて、携帯などは勝手にサマータイムになってくれます。
朝の起床も正式時間になっています。
なので、お家のアナログの時計を夜のうちに変えておくか、朝起きたら変えるかすれば大丈夫です。
我が家の変え方
我が家では夏時間になる際には1時間短くなる感じなので、土曜日の夜寝る前にお家の時間を変えておきます。
朝起きたら、そのまま夏時間となっているようにします。
逆に冬時間の時は、時間が1時間戻るので、1日が長くなった気がして嬉しくなります。
なので、朝起きてからゆっくりと時間を戻しています。
携帯電話やPCの時計などは勝手に変わってくれるので、あとは、皆がしているように、お家にあるアナログ時計とオーブンや洗濯機などの家電の時間を変えるだけです。
デジタル化がサマータイムのトラブルを少なくした!
以前、携帯などが普及していない時代は、誰かしら夏時間、冬時間が変わった日の時間を間違えていました。
私が週末にアルバイトをしていた時、必ず誰かしら1時間遅くやってくる人がいました。
夏時間になる際には時計が1時間早く進むので、そういう誤差が起きていました。
最近はそういう人をみかけなくなりました。
まぁ、完全になくなる事もありませんが、やはりデジタル化のおかげで時間が正確に変わっているから少なくなっていると思います。
過信は禁物!デジタル化されていてもトラブルが起きた場合の実例と対処法
と、携帯電話の普及、進化によって、便利になった話をしましたが、何事も油断は禁物。
私の身近にあった、こわ~いトラブルの話をします!
それは、私の両親がヒースロー空港から国内線で、リーズ・ブラッドフォード空港への乗り継ぎをする際に起きました。
なんと、母が持ってきていた日本の携帯が、夏時間と冬時間の時差が生じているにも関わらず、対応してくれなかったのです!
結果、飛行機に乗り遅れるという事態に…!
間違ったゲートで、っていうのも要因だったのですが、1時間ずれたので、人に聞いた際には飛行機は離陸してしまった後でした。
すでに標準の時差の関係で、日本とイギリスの時間は違って当たり前と思っているため、夏時間で更にズレるという事までは気に留めれなかったり、旅の疲れもあるので確認するのを忘れがちになります。
むしろ、だからこそ、イギリス旅行の際には、TVのニュース番組や空港といった公共の場で、しっかりと時間を確認して合わせてから行動するようにした方がおすすめです!
日本でも実施していた!!
調べてみたらびっくり!なんと、日本でも夏時間を実施していた期間があったのですね!
1948年(昭和23年)から1951年(昭和26年)だそうです。
当時はサマータイムではなくて、サンマータイムと呼んでいたそうです。
でも、日本では残業増加や寝不足を引き起こすなどして不評だったそうで、廃止されたそうです。
日本にサマータイムを導入するかなどという国会の審議がでていたりして、覚えている方もいるんではないでしょうか?
他にも導入されない理由として反対派が挙げているのは…
- 全国に導入するには不適切。なぜなら、日本は東西に細長い地形なので、日の出、日の入りの時刻に差があるから。
- 日本周辺の国、アジア・ロシアなどでサマータイムを導入しても廃止にした国があるという実例があるから。
などなど…どの国でも効果があると、簡単にはいえないようですね。
イギリスの夏は10時でも日が沈まない!?
確かに、イギリスに初めて来た時に夏の時間の日の長さにはびっくりしました。
日本では夜7時以降は普通に暗くなりますよね。
でも、イギリスでは朝早くから日が昇り、天気が良かったら、なんと夜10時ごろに日が沈む感じで、夏の間は日が本当に長いのです。
夜の7、8時台は、外はまだ明るいんですよ。
その代わりに冬の間は本当に真っ暗。
朝の7時でもまだ真っ暗。そして夕方3時ごろから日は沈んでいく感じで、4時過ぎには暗くなってしまいます。
なので、冬の間は暗いのです。
今年の夏時間が始まるのは3月25日でした。
朝起きたらすでに明るくなっているので春らしくなった気がします。
夏時間が始まればイギリスの一番いい季節の到来です。
日が長いので夏時間にイギリスへの観光やレジャーには最適です。
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