【3分でわかる】なぜデイビスBREXIT担当相が今辞任しなければならなかったのか

イギリスのデイビスBREXIT担当相が8日、辞任しました。

※Yahooニュースより

佳境を迎えるEU離脱交渉のトップの辞任は、今後のBREXITに大きな影響を与えるものと思われますが、そもそも、ここにきてなぜBREXIT担当相が辞任することになったのか、イギリス現地の報道より、その理由を調べてみました。


BREXITまでのスケジュールがすぐそこに迫っていた

やはり関心があるのは、なぜ「今」辞任したのか、だと思います。
そこには、BREXITまでのスケジュールが大きく関係しています。

少しおさらいですが、BREXITは、2019年3月末をもって実行されることになっており、その後2020年末までの移行期間を終えると、完全にEUからの離脱となります。
イギリスは、それまでにさまざまな人・モノ・サービスなどに関する条約等を、EU各国と取り決めておかなければなりません。
もちろんその前に、BREXITそのものの内容に関して、EUと合意をしなければなりません。

ざっくりとBREXITまでのスケジュールをまとめると、このようになります。

  • 2018.3 離脱条約大部分合意
  • 2018.10 EUサミット BREXIT交渉合意期限
  • 2018.秋 各国との条約締結?
  • 2019.3 ブレグジット完了
  • EUとの条約批准?
  • 2020.12 移行期間完了

ここからわかるように、この秋には先延ばしされていたEUとのBREXITの交渉合意期限が迫っています。
つまり、その前には、英議会にて交渉合意内容について承認を得なければならないということでもあります。

そう考えると、もう交渉内容の調整のための時間は、ほとんどないことがわかります。

納得できないBREXIT方針の閣議決定

上のスケジュールもあり、7月6日に、メイ首相はEU離脱後のEUとの関係について方針を協議しました。
その内容は、離脱後もEUとの貿易や人の移動などについてEU規則との協調継続を受け入れるというものでした。

今回の辞任劇は、この閣議決定には従うことができないため、というのが主な理由でした。
しかし、デイビス氏とメイ首相との間には、すでにかなり前から意思の不一致が報じられていました。

そもそもハードBREXIT派だったデイビス氏 以前からあった辞任の火種

2018年の4月には、現地報道にて、すでにデイビス氏の辞任の可能性について言及しています。

そもそも、イギリスで実施された国民投票では、イギリスが移民政策などで主体的に決定ができるようにする「ハードBREXIT」を行おうという機運がありましたが、今回メイ首相が行おうとしているBREXITは、そうした主体的な意思決定をすることが難しくなる「ソフトBREXIT」であり、国中でもたえずその是非について議論がなされていました。

そもそもデイビス氏はハードBREXIT派だったとも言われており、今回の閣議決定で、もうハードBREXITへの路線変更が見込めないと踏んで辞任をしたと言われています。

政府の現方針では今よりもEUへの立場が悪くなる?

現在のイギリス政府のBREXITに対する方針は、先ほど述べたように、「離脱後もEUとの貿易や人の移動などについてEU規則との協調継続を受け入れるというもの」です。

これでは、今までEUを離脱すると言ってEU内の混乱を招きながら、結局はなるべく元の形に近い形で離脱したいと言っており、今回のBREXITの一件を考え、そのままの提案が受け入れられるのは難しく、今までより悪い立場でEUと関わっていくことになるとの懸念があります。

今回の辞任は議会での承認を阻止するための実力行使

メイ政権は、今後EUとの交渉とともに、イギリス議会での承認を得る必要があります。

しかし、デイビス氏は、保守党内での票をある程度抱えており、今回の辞任によって票を割らせることで、実質的に議会での承認を得られないという雰囲気を作り出し、メイ首相にBREXITの方向展開を迫っているのでは、という見方も出ています。

リミットがせまる離脱条件の期限、今後のゆくえは?

メイ首相は、すぐに後任の任命に着手することになりますが、このように国内でもBREXITの方針に足並みがそろわない状況となり、スムーズなEU離脱が難しくなってきています。

今後メイ首相はどのように動いてくのか、注目されます。


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