今回はミンスミートを紹介します。
ミンスミートとは、イギリスではクリスマスに食べられている「ミンスパイ」と呼ばれるパイのお菓子の中に入っている具になります。
ミートという言葉が入っていますが、残念ながらお肉料理のことではありません。
ミンス“ミート”と呼ばれている理由は、伝統的にはミンチにした肉類例えば牛肉・鹿肉と脂(牛脂など)、クローブ・シナモン・ナツメグのスパイス類と、フルーツ、そしてブランデーやラムなどのリキュールを混ぜ合わせたものであったことからミンスミートと呼ばれています。現在のミンスミートはミンチ状のお肉は入っていないものの、脂を使ったレシピもあります。
それでは、少しだけ歴史を見てみましょう。
このミンスミートの起源は13世紀にまで遡ります。
十字軍が3種類のエキゾチックなスパイス、シナモン、ナツメグ、クローブを聖地からヨーロッパに持って帰ってきました。
当時は冷蔵技術が不十分であったため、保存料や抗菌剤としてこれらのスパイスが使われ、各家庭では肉とフルーツを混ぜ合わせた物にスパイスを加えて、タンパク質の供給を長く持続させたものが、ミンスミートになります。
13世紀のレシピは見つかりませんでしたが、16世紀のミンスミートのレシピがありましたので、ご紹介します。
「マトンもしくは牛をミンチ状にし、塩・胡椒をしたら、色づけするためにサフランを加えうる。
その後脂・ヴィネガー、プルーン、デーツを加えよく混ぜる。」
それでは、現在のレシピになります。
主役はドライフルーツになり、リンゴやオレンジピールそして砂糖が加えられ、お肉料理から甘いお菓子へと時代を経て変わってきているのが分かりますね。
このミンスミートは、次回紹介するミンスパイだけでなく、パウンドケーキに入れて混ぜても、またパイ生地に包んで食べても美味しく頂けます。
少し多く作れば、何種類かのお菓子を楽しめますよ。
※ミンスミートは味を馴染ませ落ち着かせるために、使う2週間前には作って置いて下さい。
(材料)
120g カレンツ
120g レーズン
120g サルタナレーズン
50g オレンジピール
1/2個 リンゴ ※細かく刻む
60g 食塩不使用バター
100g 三温糖
1/4tsp シナモンパウダー
1/2tsp ミックススパイス
1/2個 レモン(皮・果汁)
100ml ラム酒 or ブランデーorグランマニエ等のリキュール
1.リキュール以外の材料を鍋に入れる
2.弱火にかけ、軽く混ぜながらバターを溶かし、約10分火にかける
3.火から外し完全に冷ましたら、リキュールを加えて混ぜる
4.ジャーに入れて、完成
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